【改造】排煙窓クレセント高さ 建築基準法指摘
先日、福山市内の某病院様へ現調へ行きました。
内容としてはクレセントの高さについて消防から指摘を受けたとのこと。
最近、ちょくちょく耳にするのが、消防の抜き打ち検査について。
飲食店や商業施設に対して排煙設備などの抜き打ち検査が不定期に行われているようです。
その某病院様では写真のような引き違い窓を排煙窓として設置されていました。
が、写真の真ん中にみえるクレセント錠の高さについて指摘を受けたようです。
建築基準法 第126条3には以下のように記載があります。
四 排煙口には、手動開放装置を設けること。
五 前号の手動開放装置のうち手で操作する部分は、壁に設ける場合においては床面から80cm以上1.5m以下の高さの位置に、天井から吊り下げて設ける場合においては床面からおおむね1.8mの高さの位置に設け、かつ、見やすい方法でその使用方法を表示すること。
今回、引き違い窓を上記でいう排煙口としているため、その排煙口の手動開放装置はクレセント錠になります。
そしてそのクレセント錠の高さについても五号に記載があります。
床面から80cm~150cm以下にクレセント錠が位置していないと建築基準法違反となります。
某病院様では170㎝ほどの高さにクレセント錠が設置されており、それが15台ほどありました。
そこで何とかならないか、というご相談を頂きました。
上記のようにクレセントの位置をずらしてやれば簡単かつ確実です。が、
いくつかは窓自体の高さが高く、目一杯下にずらしても150㎝を超えてしまうという。。
サッシ毎すべてやり替えるとなると大変大がかりな改造工事となってしまいます。
そのため、下記のような排煙錠で使用する引手を無理やりクレセントに取付けすることとしました。
見た目は「うーん・・」となんとも納得できないのですが、
建築基準法準拠を第一目標とし、こちらで改造工事を行います。
最近、放火など物騒な事件が多いため消防側も既存の施設に対する防火設備に注意が向いているのではないでしょうか。
しかし一昔前の建物などではこのようなクレセント高さが建築基準法から逸脱しているケースは多くあるのでは・・?
と少し心配になりました。